コロナで変わった働き方のこと

新卒で入った会社を2年足らずでやめてしまった私は、正社員として働くことへの挫折感が大きすぎて、そのままフリーになりました。ほとんど未経験だったのに、ご縁でいろいろなお仕事をいただくようになり、おかげさまで、地方でフリーランスとしてはまあまあ好成績なのでは?という実績を積むことができて、仕事も楽しくなってきた矢先の結婚・出産。

結婚・出産してもライター業を続けるつもりでいたのに、なんだか、子どもを産んだら元の生活に戻る気がしなくて。一度、子が1歳になったばかりのとき宿泊で取材に行ったら、自分もおっぱいがパンパン(まだ卒乳前だった)でしんどいし、子どももさみしい思いをするし、夫も大変だし。「宿泊を伴う取材は、もうしなくていいや」って気がした。

そこからは、大手の取引が多い社内報制作会社の外部パートナーとして、取材・ライティングを細々と請けていました。いや、細々と書いたけれど、かなり仕事に比重を置いてたかな。フリーだと、誰も代わりがいないので育児を理由に休むこともできないし、その割にどんどん依頼が舞い込んでくるし、原稿に追われる日々がしんどくなってきて。ある日、「ああ、自分は単にライティングアプリケーションとして書いているだけだ」って、ふと気づいたんですよね。独身の時は、自分の好きな媒体で仕事ができていたから楽しかったけど、いまの私は、ただの道具だ、って。孤独で、ただただ書いているだけ。チームで働くことへの憧れも、そのころ芽生えてきたかな。

それで、「いったんフリーをやめてみよう」「ライターと名乗るのもやめよう」と思って、小さな会社の雇われ社員になりました。子育てしながら働く女性を応援してくれた会社で、時短で、融通が利いて。自分で仕事をとってこなくても給料が入ってくる。社員っていいな、って、ずいぶん楽をしました。

でも、やっぱり、いろいろと考えが合わなくなってきて。そのほかにも諸事情が重なって、また辞めてしまいました。辞めてどうしよう。前と同じ働き方には戻りたくないな、と思っていたら、ちょうどコロナがやってきた。

コロナがもたらしたものって本当にいろいろあるだろうけれど、私にとってはリモート環境が整ったことはすごく大きい。

以前だったら、ライティングの仕事くらいしか外部の者には任せてくれなかったかもしれないけど、ミーティングがオンラインだから私もお客様との打ち合わせに参加できるようになり、案件への関与度が増した。単なるライティングアプリケーションではない仕事、提案を伴う仕事もできるようになった。つまり、チームで仕事ができるようになり、孤独感も減った。

ありがたい。いやあ、でもその分がんばらないと。ああ、やっぱりブログ書くのって大変だ。オチがない。ライターとしてお金をもらっている人の文章に思えない産物のまま、そろそろ仕事に戻ります。